
■2015年7月27日(月)~ 8月8日(土)六本木スペースビリオン
・東京都港区六本木4-4-5 メゾン六本木3階
・月~金 15時 ~ 20時
・土曜日 13時 ~ 20時
・日曜日 13時 ~ 18時
■入館料:いずれも無料
■お問い合わせ:有限会社ライトサム 03-3505-4877
昨年に続き、ヒロシマをテーマにした2回目の写真展が六本木ビリオンで開催されると聞き、展示会の準備中、そし て66歳の誕生日翌日にお伺いしました。
まずは三浦先生、皆さんはミュージシャン専門、あるいはフィッシュアイレンズや、パノラマ使いの達人というイ メージも多いかと思いますが、実に幅広い被写体と対峙されています。
1949年広島市の段原生まれ。広島県立海田高等学校写真部部長という筋金入りの写真少年で、今回の作品の中に は高校時代に撮影された作品も展示されています。
高校の頃から将来プロカメラマンになる決意を持つも、具体策が見いだせないままとりあえず東京写真大学に進学。 半年ほどは通ったものの、先輩の伝で立木義浩氏の孫弟子のような存在となり体で写真を覚えたといいます。最終的に学校は除籍となるもの の、現場で学んだ力を蓄え、立木義浩氏の弟子であった長濱治さんのアシスタントを経て24歳で独立を果たします。
最初の仕事は雑誌ポパイのパイロット版の撮影で、ロンドン、パリ、ローマの撮影という誰もが羨むようなスタート です。その後も特に売り込むこともなく、若くして素晴らしい仕事にめぐり合うことになります。
そんな順風満帆な写真家が生まれ故郷のヒロシマに目を向けたのは今から約20年前。当時写楽の編集者でおなじみ の島本脩二さんからヒロシマをテーマにやろうと、被爆した瓶などのブツ撮りがスタートでした。

今年も、大きい枠としてのテーマは「ミウラヒロシマ」です。
奥田民生さんをはじめ彼の同級生など、人に焦点を当てたものも多く展示されていますが、三浦氏の故郷そのもので ある、幼少期と現在の「段原地区」もテーマであり、「ミウラ段原」というタイトルの写真も特別にデザインされています。
広島の人にとっては当然ですが、ヒロシマは原爆とは切っても切れない、ある意味沖縄と相通じるものがあり、どこ か青い空で繋がりはしないかと三浦氏は言います。
今回先の震災で被災された方の写真も強烈な青い空の写真で、この晴天の裏に隠された悲の運命を正反対の青空を 持って表現されていると思います。

ネムイ写真が好きでないという氏の作品、今回は前回にも増して皆彩度が高い仕上がりです。
夏の青空も緑の深さも不思議な色で、原爆手帳の写真も、その現色であることで思考が深まる絵となっているように 感じます。
今回は鉛筆書きで写真に解説を記されてます。ストレートに伝えるのではなくヒントを書いているようなものでしょ う。見るものの羅針盤となるべく味のある筆跡が作品と相まって心地よい完成度となっています。
ヒロシマは夏そのものであるといいます。
あのキノコ雲も真夏のもので、夏の濃い青い空、暑い夏、ヒロシマはやはり夏なのでしょう。
なんの変哲もない軽いスナップ写真のヒロシマのように一見しますが、実は毒がある。
そんな不思議なヒロシマはまさにミウラヒロシマの世界で、これからも毎年夏には新たなミウラ◯◯が産まれます。 乞うご期待です。


夜は飲んでるかライブに行くので写真を撮るのは昼間が多いかなという三浦先生。インタビューの前日も杯を重ねさ せていただきました。カメラがなければ手強い酔っ払いのおじさんのようですが、誰に対しても愛がある。写ってる人々の顔に愛が見える。そんな写真を見せてくれる数少ない写真家で、ヒロシマは静かに思考させられます。
この会場のBGMをニールヤングにしようかと言われてましたが「孤独の旅路」確かに合う曲だと思いました。
やっぱり、ミュージシャン・カメラマンです。間違いなく。
飲み過ぎ注意で、これからも健康に過ごしてくださいね。
chano